ケアシス(エレクトロポレーション)とは?しくみや効果・副作用についても解説
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ケアシス(エレクトロポレーション)とは?しくみや効果・副作用についても解説
2024年04月15日|21:44 美容皮膚科・レーザー

ケアシス(エレクトロポレーション)とは?しくみや効果・副作用についても解説

年齢とともに増える肌の悩み。特にシミや肝斑、毛穴のケアはホームケアや市販薬での改善に限界を感じている方も多いのではないでしょうか。この記事ではケアシスを使用したエレクトロポレーションの美容施術について、効果や副作用を含めて仕組みを詳しく解説をします。

「ホームケアでは改善ができなかった」「早く効果を実感したい」と考えている方は、ぜひこの記事を参考に美容医療での治療を検討してください。

ケアシス(エレクトロポレーション)とは?

エレクトロポレーションとは薬剤を皮膚から導入させる施術のひとつで、電気の力を使って肌の奥深くに薬剤を浸透させることが可能です。これまでもイオン導入など肌の深部に薬剤を浸透させる治療はありましたが、肌表面のバリアによって奥にまで届けることができない有効成分もありました。

しかし、進化した技術によってより多くの有効成分を肌の奥に届けることが可能になり、その浸透力は従来のイオン導入の約20倍とも言われています。そして、そのエレクトロポレーションをさらに進化させ、冷却機能を備えた医療機器が「ケアシス」です。冷却機能が備わり、皮膚を冷却しながら有効成分を導入させることで他の肌治療との組み合わせやダウンタイムのケアとしても期待できます。

ケアシスの特徴

最大の特徴は美容成分を温めることにより美容成分が浸透しやすくなっていること、またクライオ(冷却装置)によってクーリングが同時に行えるようになったことです。美容効果をより高めつつ、肌に与えるダメージを抑えることをめざして開発されました。

がん治療で確立した医療技術を応用

エレクトロポレーションはガン治療における遺伝子研究で確立された医療技術で、ガン細胞への抗ガン剤導入にも用いられています。針を使わず、電気の力で皮膚の細胞膜に一時的に隙間を開けることで、肌の奥へ有効成分を届けることが可能です。冷却機能を備えたケアシスはマイナス20度まで皮膚を冷却することで血管を収縮させ、美容成分を肌により長くとどめることができます。

幅広い肌悩みに対応できる

水光注射と同じように真皮層にまで薬剤や美容成分を浸透させることができます。肌の状態に合わせて導入薬剤を選ぶことができるので、多くの肌悩みに対応することが可能です。また、針を使わないためダウンタイムもなく、肌に良いものだけを導入することができるのも美容意識の高い人に選ばれているポイントです。

美容成分の浸透力はイオン導入の約20倍

イオン導入とは有効成分をイオン化して肌の奥へ浸透させる施術です。これまでヒアルロン酸やコラーゲンのような大きな分子の美容成分はイオン化できず、導入できませんでした。エレクトロポレーションは美容成分を加工するのではなく、電気の力で肌のバリアに穴をあけ直接導入するので、イオン導入では不可能だった美容成分も導入が可能です。また、イオン導入ではイオン化に伴うPH変化のリスクがありましたが、エレクトロポレーションはそのリスクがなくなり、肌への負担も軽減されています。

マイナス20℃~40℃までの温度帯での施術が可能に

ケアシスは、薬剤を温めることでよりいっそう薬剤が浸透しやすくなっています。また皮膚を冷却しながら導入することにより、血管が収縮し、成分が肌に長時間とどまるのもポイントです。初めの10分は温めて美容成分を導入。その後5分間冷やします。日焼けした肌にも施術できることや、施術によって出現した赤みなども早く改善することができます。

ケアシスで改善が期待できる肌の悩み

エレクトロポレーションはヒアルロン酸やコラーゲンのような分子の大きな美容成分の導入が可能になり、使用する薬剤を目的に合わせて選ぶことであらゆる肌の悩みへの適応が期待できます。1回の治療でも効果の実感は可能ですが、期間を開けて複数回治療を受けることで施術効果が持続します。

肝斑

肝斑は肌の内部で色素沈着が起こり、シミのように見える症状です。シミとの違いは炎症の有無で、炎症のないシミと同じような治療ではかえって悪化してしまう場合もあります。
肝斑の治療には美白成分として認められているトラネキサム酸が有効です。

シミ・くすみ・色素沈着

シミやくすみ、色素沈着は紫外線や刺激などが原因でメラニンが過剰に蓄積されているのが原因です。そのため、メラニン合成酵素の活性を阻害するビタミンCを導入することで改善が期待できます。

小ジワ・ハリ

乾燥が原因となる小ジワや肌のハリ不足には、肌の水分量を高めるヒアルロン酸やコラーゲンやエラスチンを増生させる成長因子などの導入が有効です。また、プラセンタによる肌の保湿効果も期待できるため、乾燥に悩む方はぜひ検討してください。

日焼け後のダメージケア

ケアシスに備わる冷却機能で肌をクールダウンし、ヒリつきやほてりの改善が可能です。同時にトラネキサム酸を導入することで抗炎症効果、シミ予防にも効果が期待できるほか、薬剤によって他の肌治療との相乗効果も狙えます。

ダウンタイム中のケア

レーザー治療などのダウンタイム中に肌の深部に美容成分を導入することで、肌質改善の効果が期待できます。冷却機能による肌のクーリングで腫れやほてりを抑えることも可能です。
そのため、ダーマペンなどのハリ治療との併用も人気があります。

他の肌治療との組み合わせ

ケアシス単体でも肌質改善の効果を発揮しますが、他のレーザー治療などと組み合わせることで相乗効果が期待できます。また、冷却機能を備えたケアシスは、肌をクールダウンさせることでほてりやヒリつきを抑えることができるため、美容術後のダウンタイム中のケアにも効果を発揮します。

ダーマペン

ダーマペンは髪の毛よりも細い極細針で肌表面に小さな穴を開け、肌の治癒力を向上させる治療です。ニキビやニキビ跡の改善が期待できるほか、肌を修復する際にコラーゲンやエラスチンを生成し、肌のハリや弾力の回復にも効果が期待できます。

HIFU

HIFUは熱で皮膚の内側から肌を引き締める治療で、切らずに小顔や肌のたるみ改善、リフトアップが可能です。皮膚細胞は熱を加えて肌を引き締めると同時にコラーゲン、エラスチンを生成し弾力のある肌に導きます。

ピーリング

ピーリングは薬剤を角質層に浸透させることで肌のターンオーバーを整えるサポートを行い、新しい皮膚の生成を促す治療です。古い角質や肌表面の汚れを取り除くことでレーザー治療や光治療などの効果のアップも期待できます。

レーザートーニング

レーザートーニングは微弱なレーザーを肌に当てることで徐々に過剰なメラニンを減少させ、シミや肝斑、色素沈着などの改善が期待できる治療です。色素系の治療以外にもくすみや開いた毛穴にも効果を発揮し、キメの整ったハリのある肌に導きます。

ケアシスの導入薬剤

ケアシスは肌の状態や悩みに合わせて導入薬剤を選択することが可能です。従来のイオン導入とは違い、ヒアルロン酸やコラーゲンのような大きな分子量の薬剤も導入ができるため多くの悩みに対応します。ケアシスで導入可能な主な成分を以下にまとめましたので、薬剤を選ぶ際の参考にしてください。

成長因子

成長因子とは体内の細胞や皮膚など人体を成長させる「ヒト成長ホルモン」を活性化させるたんぱく質の総称です。この「ヒト成長ホルモン」は20代後半から分泌が減少していくといわれています。成長因子の導入で体内の細胞の増殖や修復をサポートし、コラーゲンやエラスチンを増生し、肌の再生を促すことで若々しい肌を保つ効果が期待できます。
ケアシスの導入薬剤の最も代表的で効果の高い、ペップビュープラスにも成長因子が含まれています。

ヒアルロン酸

若々しい肌を維持するために重要視したいのが肌の水分量です。ヒアルロン酸は肌の水分を保持し、保湿と弾力維持をすることでシワやたるみの予防をします。ヒアルロン酸はちょうどウォーターベッドのように、コラーゲンやエラスチンを生成することで弾力のある肌を作り出します。

ビタミンC

ビタミンCは美肌だけでなく、健康にも欠かせない重要な成分です。しかしながら、肌に吸収されにくく安定もしにくいため、エレクトロポレーションで直接肌に導入するのが効果的です。ビタミンCで、肌の酸化を防ぎシミができにくい肌をめざします。

プラセンタ

プラセンタは豚や馬或いはヒトなどの胎盤から得られる成分でミネラルやアミノ酸を多く含みます。成長因子を多く含み、細胞の活性化、修復をサポートします。抗酸化作用もあり、総合的な肌のハリやツヤを得るのに効果的な成分です。

トラネキサム酸

トラネキサム酸は色素細胞やメラニン生成に作用し肝斑の改善や美白効果が期待できます。
元々は止血剤、抗炎症剤として医薬品に使われている人工のアミノ酸で、初期段階からの肝斑予防にも効果的です。
レナトゥスTAプラスに含まれている成分です。

グリシルグリシン

グリシルグリシンは不飽和脂肪酸による角化異常を改善し、毛穴を引き締めキメを滑らかに整えるアミノ酸の一種です。皮脂に含まれる不飽和脂肪酸によって炎症を起こした毛穴がすり鉢状に広がるのを抑止します。

ケアシスの副作用と注意点

ケアシスは電気の力を使って薬剤を直接肌の奥に浸透させるため、わずかですが、施術後の赤みや施術中のはじかれるような刺激感や痛み、額やあごなど皮膚の薄い部分の違和感があります。

しかし、症状は数時間で治まることがほとんどで、針を使わないため痛みやダウンタイムもほとんどなく、施術後はメイクをしてご帰宅いただけます。施術後は肌が敏感になっているので、日焼け対策をしっかり行ってください。

体質によっては薬剤アレルギーのリスクがあるため、カウンセリングの際にアレルギーテストについてご相談ください。

施術できない人

電気を使用した施術のため、以下の方は施術ができません。

妊娠中・妊娠の可能性のある方
ペースメーカーや金属製プレートを使用中の方
皮膚に強い炎症などのトラブルがある
ヘルペスなどの感染症がある
金の糸の施術を受けたことがある
糖尿病や創傷治癒に体質的障害がある

よくある質問

ケアシスについて以下によくある質問をまとめました。カウンセリングでも質問は可能ですが、クリニックに行く前にできるだけ不安を解消しておきたい方はぜひ参考にしてください。

治療頻度はどれくらいですか?

比較的肌への負担の少ない治療なので極端に言うと、毎日でも治療を受けていただくことが可能です。実際には、治療が終わった後は月に1,2回メンテナンスとして受けると、効果が長続きするので、」それくらいの頻度で受けられる方が多いです。します。

効果はいつごろから期待できますか?

1回の治療でも効果を感じていただけます。回数を重ねることでより効果を実感することができるので、治療期間は1~2週間ごとに5回ほどの治療がおすすめです。

メイクはいつごろからできますか?

ケアシスは針やレーザーを使わないためダウンタイムがほとんどなく、治療後すぐにメイクをすることが可能です。治療後はしっかりと日焼け対策を行ってください。

まとめ

ケアシスは肌に負担をかけずに肌質の改善が期待できる医療機器です。搭載された冷却機能によってレーザー治療やダーマペンなど、他の肌治療のダウンタイム中のケアが可能であり、肌質改善の相乗効果にも期待できます。従来のイオン導入と比べて扱える薬剤が豊富なため、より多くの悩みに対応し、悩みの改善とともに予防にも効果的です。

1度の治療でも効果を実感できる一方で、治療後すぐにメイクをすることもできます。特別な予定の前の駆け込みケアにも使える心強い味方です。タイデスエナガクリニックではケアシスによるエレクトロポレーションも行っております。肌に負担をかけることなく美肌をめざしたい方は、ぜひ一度ご検討ください。

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監修医師

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末永 裕信

Hironobu Suenaga
  • 2009年 長崎大学医学部 卒業
  • 2009年 一宮西病院 勤務
  • 2011年 大手美容外科 勤務
  • 2014年 水の森美容外科 勤務
  • 2015年 水の森美容外科銀座院 開設 院長就任
  • 2019年 国内および国外の美容クリニックにて技術指導・顧問医として勤務
  • 所属 日本美容外科学会(JSAS)
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