人中短縮とは！？ボトックス注入で鼻の下を短くできる！？メリット・デメリットを解説（医師監修）

中には、「人中短縮をしたいけれど、顔に傷跡を残したくない」、「人中短縮ボトックスの効果や注意点を知りたい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、人中が伸びる原因や改善方法を解説し、人中短縮ボトックスの効果やメリット・デメリットについて詳しく解説します。人中についてお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。

人中とは、鼻と口の間にある垂直に伸びた溝のことです。生まれつき人中が長い方もいますが、加齢や筋肉の衰えによって下垂してしまうことで、鼻と唇の余白が間伸びしてしまい、老け顔として悩みの種になる場合もあります。

美容整形の施術においては人中短縮術（リップリフト）やボトックス注射などで長さを整えることで、面長を改善し引き締まった顔に近づける効果が期待できます。

人中が伸びる原因には、「歯並び」や「表情筋の衰え」が関係しています。歯並びが悪いことが原因で口元の突出が出てしまうと、口元を覆おうとした人中が引っ張られ、長く見えてしまうこともあります。また、加齢による表情筋の衰えによって下垂した唇を支えきれず、人中が間伸びしてしまうことも、人中が伸びる原因の一つです。

人中は長さによって、顔の印象がガラッと変わる部位です。一般的に、人中の平均は日本人で1.5cmと言われており、それ以上長いと老けて見られたり、疲れたような印象を与えてしまうこともあります。

たとえば女性芸能人を見ている時、「昔は綺麗だったのに最近老けたな〜」と感じたことはないでしょうか。加齢を感じてしまうケースの多くは顔が長くなった印象が強く、その最たるポイントとして人中が伸びてしまっているケースが多いです。加齢によって人中が下垂し、たるみが生じてしまうことで、上唇が内側へ引き込まれ、人中が長く感じてしまうのです。

一方で、人中が短い方は顔全体のバランスが整っているように見え、若々しい印象が見受けられます。

人中短縮の中でも、人中短縮ボトックスは、手軽に人中の長さを改善できる施術の1つです。唇の周りを囲んでいる口輪筋という筋肉の働きを緩ませることで、内側に引き込まれていた上唇を上向きにします。

唇が薄くて人中が長く見えてしまう方や、口輪筋の衰えによって下垂してしまった唇の方は、人中短縮ボトックスで上唇に厚みをもたせることで、人中の長さを短く見せる効果が期待できます。

人中短縮ボトックスは、上唇に数箇所注入します。上唇のすぐ上に注入することにより、上唇を支えている口輪筋の働きを弱め、内側への引き込みを阻止する効果が見込めます。施術時間は10〜15分ほどなので、手軽に施術を受けられることも魅力の1つです。

人中短縮に使用されるボトックスには、おもに「ボトックスビスタ（アラガンボトックス）」「ボツリヌストキシン（リズトックス）」の二種類があります。

アメリカの大手「アラガン社」が製造しているボトックスで、米国FDA(米食品医薬品局)の認可を受けている、世界の中でも信頼性の高い高品質な製剤です。筋肉収縮効果の他、しわ予防やエクリン汗腺の働きを弱める効果も見込めます。

10〜15単位:16,500円/部位

正式名称は「ボツリヌストキシン製剤」と呼ばれ、韓国のヒューオンス社で販売されている製品です。アラガン製のボトックスビスタよりリーズナブルという特徴もありますが、同様に高い品質基準で製造されている製剤です。筋肉収縮効果の他、中軽度の表情しわの改善効果が見込めます。

10〜15単位:8,800円/部位
ボトックスの詳細はこちら

人中短縮ボトックスには、3つのメリットがあります。

• ・ダウンタイムが短い
• ・切らないので傷跡が残らない
• ・唇のリフトアップやボリュームアップ効果がある

順番に詳しく解説します。

人中短縮ボトックスを受けるメリットの1つ目は、ダウンタイムが短いことです。「働いていてダウンタイムの時間が取れない」「大学の出席日数の関係で休めない」といった方でも、ダウンタイムがほぼないので手軽に施術を受けられます。

施術後、少し注射痕に赤みが出てしまう場合もありますが、当日以内に消失することが多いです。中には少し内出血が出てしまう方もいますが、仕事や学校があったとしてもマスクで隠せる範囲です。

人中短縮ボトックスを受けるメリットの2つ目は、傷跡が残らないことです。顔にメスを入れる人中短縮では、鼻の下と人中の境目に1本の傷跡が残ってしまうため、傷跡の色が赤から白に変わるダウンタイム中は、傷跡がより目立ってしまう可能性があります。
顔の傷はどうしても目立ってしまうため、傷跡が残らずに人中短縮が行えるのは、人中短縮ボトックス最大のメリットと言えるでしょう。

また、切る人中短縮と比べると持続期間は短い傾向にありますが、特別なイベント前など一時的に人中の長さを整えたい時にもおすすめです。人中の長さが気になるものの、顔にメスを入れるのに抵抗がある方は、まずはお試しとして人中短縮ボトックスで様子を見るという手もあります。

人中短縮ボトックスを受けるメリットの3つ目は、唇のリフトアップやボリュームアップ効果があることです。ボトックスで筋肉の働きを弱めることにより、上唇が鼻へ引き上げられますので、リフトアップ効果が期待できます。

また、内側に引き込まれていた上唇が上向きになることで、唇全体のボリュームが増えたように見え、顔の余白が減り小顔になったと感じるメリットもあるでしょう。

メリットの一方で、デメリットもあるので注意が必要です。よくあるデメリットは以下の3つです。

• ・唇に違和感をおぼえる場合もある
• ・切る手術と比較すると持続期間が短い
• ・ガミースマイルが悪化する可能性もある

順番に詳しく解説します。

人中短縮ボトックスを受けるデメリットの1つ目は、唇に違和感をおぼえる場合もあることです。ボトックスには筋肉の働きを弱める効果があるので、一時的に口が動かしにくいといった違和感が生じる場合もあります。とくにボトックスの効果が出てくる5日前後に見られることが多く、通常1〜2週間で症状は落ち着いてきます。

人中短縮ボトックスを受けるデメリットの2つ目は、切る手術と比較すると持続期間が短いことです。人中短縮ボトックスは、半永久的な効果がある人中短縮術と比べると、効果は3〜6ヶ月と劣ってしまいます。

ボトックスの効果は徐々に消失していくため、効果が切れそうだと感じたら再度注射することも可能です。

人中短縮ボトックスを受けるデメリットの3つ目は、ガミースマイルが悪化する可能性もあることです。ガミースマイルとは歯を出して笑った時に、歯茎が見え過ぎてしまうことを指します。

ガミースマイルは、一般的に歯茎が2mm以上見えている状態で、上顎の過剰な発達が原因だと言われています。このような状態で人中短縮ボトックスを打ってしまうと、上唇がさらに上に引っ張られ歯茎が目立ってしまうので、ガミースマイルが悪化してしまう可能性もあるのです。

人中短縮ボトックスのダウンタイムは基本的にほとんどありません。施術直後は注射痕に少し赤みが出る場合もありますが、通常当日以内に消失します。まれに内出血が起こる方もいますが、長くても1〜2週間前後で落ち着いてくるでしょう。お仕事や学校がある場合は、マスクやコンシーラーで隠せる程度です。

人中短縮ボトックスのリスク・副作用として、筋力低下によって口元の動かしにくさを感じる場合があります。一時的に筋肉の働きを弱めているので、ボトックスの効果を感じる5日目前後から症状が現れる可能性もあります。1週間程で改善されていきますが、いつまでも改善されない場合は、担当の医師に相談してみましょう。

人中を短くするためには、人中短縮ボトックス以外に、大きく分けて3つの方法があります。

• ・人中短縮メイクで鼻の下を短く見せる
• ・ヒアルロン酸注入で上唇のボリュームを増やす
• ・人中短縮術（リップリフト）で人中の長さを形成する

順番に解説します。

人中短縮メイクで陰影を意識すれば、目の錯覚で人中を短く見せられます。「人中短縮を受けたいけどまだ勇気が出ない」「メイクで改善できそう」といった場合は、以下のメイク方法を試してみてくださいね。

＜人中短縮メイク＞
①鼻の下にパウダータイプのシェーディングで三角（▼）を入れる
②上唇の山をスティックタイプのハイライトでなぞる
③リップライナーで唇のラインをややオーバー気味になぞる
④リップライナーよりワントーン明るい色で唇全体を塗る

コツは上唇と下唇の中心にボリュームを持たせるように、唇の端から山に向かってオーバーラインを増やすようなイメージでなぞっていくことです。オーバーラインで中心にボリュームが増えることで唇の存在感が増え、人中が短くなったように感じるはずです。

ヒアルロン酸注入は、ボリュームの出したい部分に注射することでハリやふくらみを出す効果が見込める施術です。薄い唇や人中の皮下脂肪が少なめの方におすすめの施術です。

ヒアルロン酸は体内で生成されている成分であり、おもにハリや弾力を保ち、水分保持する作用を持ちます。ヒアルロン酸を注入することにより、肌にハリを出し、ふっくらとボリュームのある人中になります。

ボトックスと間違われやすいですが、決定的な違いは働きかける作用（部位）の違いです。ボトックスは“筋肉”の働きを抑える作用があり、イメージとしてはボリュームを抑える効果がある施術で、ヒアルロン酸は“肌の真皮層”に直接注入することで、下から肌を押し上げボリュームが増やせる施術です。

クリニックによっては、ボトックスとヒアルロン酸を併用することで、より立体的な人中から唇のライン（Cライン）を形成しているところもあります。
唇のヒアルロン酸注入の詳細はこちら

人中短縮術（リップリフト）は、唇の上にある余分な皮膚を除去した後、上唇を引き上げるように縫合することで人中の長さを短くする施術です。半永久的な効果が見込めるので、一度の施術で効果を長く保ちたい方におすすめです。

注意点として、一万円前後で受けられる人中短縮ボトックスとは料金相場が異なり、人中短縮術では30万円前後のまとまった資金が必要となります。クリニックによって料金は異なるため、事前にウェブサイトで確認しておきましょう。

また、人中短縮術では、ボトックスよりも効果は見込めるものの、縫合跡やデザインは医師の技術によって左右されます。縫合の時点で皮膚余りがあると、たるみや左右差の原因にもなるため、切除する幅や長さの統一ができる技術力、縫合部分に均一な力がかかるようなデザイン力も必要とされます。

顔の中でも、中央にある鼻や唇付近の傷はどうしても目立ってしまう傾向にあるため、失敗のリスクを防ぐためにも医師選びが慎重になる施術とも言えるでしょう。

人中短縮ボトックスがおすすめの方は、下記の3つが当てはまります。

• ・切る手術に抵抗がある
• ・薄い唇でガミースマイルがない
• ・ダウンタイムを短く済ませたい

順番に解説します。

顔に傷跡を残したくなかったり、痛みに弱い方は、人中短縮ボトックスがおすすめです。顔は男女問わず傷を残したくないと思う方も多くいらっしゃると思います。人中短縮ボトックスであれば、顔に傷跡が残る心配はありません。

中には「人中短縮術を考えているけれど、お試しでボトックスを受けて仕上がりイメージの確認をしたい」いう方もいらっしゃいます。

唇が薄い方は、人中短縮ボトックスで上唇の上にある筋肉の働きを抑えることで、内側に引き込まれた上唇を上向きに反り出させます。注意点として、ガミースマイルの傾向が見られる場合、人中短縮ボトックスでは効果を感じられないこともありますので、前もって医師に相談してください。

ダウンタイムの短さは、忙しい社会人や学生の方でも短い時間で施術を行えるため、人中短縮ボトックスが人気な理由の一つと言えます。忙しくてダウンタイムの時間が取れない方は、人中短縮ボトックスがおすすめです。

本記事では、人中短縮ボトックスの効果やメリット・デメリットについて解説しました。人中短縮ボトックスは顔に傷をつけず、短い施術時間で行える施術のため、さまざまな年代の方から人気の施術です。

効果は一時的ですが、顔に傷跡が残らないという最大のメリットがありますので、「顔にメスを入れるのは怖い」「傷跡を残したくない」という方におすすめです。

人中の長さが気になる方は、ぜひ恵比寿・渋谷の美容外科「タイデスエナガクリニック」のカウセリングにお越しください。患者様一人ひとりのお悩みに真摯に向き合い、お悩みを解決できるように尽力いたします。