鼻尖縮小術
団子鼻修正ともいわれる手術です。東洋人の鼻先は軟骨は大きくありませんが、軟骨が左右に広がっており、皮膚や軟部組織が厚いことで鼻先が丸く、厚みのある団子鼻に見えてしまいます。
鼻尖縮小術は皮下の軟部組織を除去し左右の鼻翼軟骨を処理することで鼻先をシャープにする手術です。
鼻尖縮小術の詳細
まず鼻の穴の中を切開し鼻翼軟骨を傷つけないように丁寧に剥離します。
剥離後は皮下の軟部組織を切除します。
その後、軟骨上組織を処理し、きれいに鼻翼軟骨を露出させ左右の軟骨を縫合し引き寄せます。
皮下の軟部組織・軟骨上組織のボリューム減少と軟骨間縫合により左右の軟骨間の距離が縮む事で鼻先が細くシャープになります。
また、術後にpolly beak変形を起こさないように鼻翼軟骨外側脚の一部を切除(cephalic trim)する場合があります。
切開部を縫合し、手術は終了です。
術後5日間、ギブス固定をします。
アップノーズについて鼻尖縮小術では左右の鼻翼軟骨を縫合すると、寄せられた鼻翼軟骨が若干頭側へ偏位する場合があり、ややアップノーズ気味になる事があると言われております。
アップノーズを目立たなくするために軟骨移植を同時に行い、やや斜め下方向へ高さを出すとアップノーズの改善とともに鼻先の高さ、シャープさもより出すことが出来るため、バランスがさらに良くなります。
ピンチノーズについて鼻尖縮小術により、鼻尖部が細くなった際に、鼻先を洗濯バサミでつまんだような変化となる可能性があります。
軟部組織の過度な除去、強すぎるギブス固定、軟骨の過度な形成、あるいは、元々の鼻翼溝が深めである、鼻尖から鼻翼部にかけての軟部組織が薄い、など手術・患者双方の要因が考えられます。
術前に適切に鼻の状態を評価し、過度な矯正にならない様に仕上げる技術が必要です。
万が一、ピンチノーズになった場合は、なるべく早めに再度皮下を剥離し、固定しなおす必要があります。
polly beak変形について鼻先が高くなると横から見たときに鼻尖部が術前よりもポコっと前に出たように見える場合があります。
軟骨とともに皮膚や皮下組織が中央に寄ることによって、鼻尖部のみでなくその上部も盛り上がることによります。
これをpolly beak変形といって、鼻翼軟骨が大きい方や皮膚・軟部組織に厚みの強い場合に起こり得る変化です。
鼻尖縮小の手術においては、polly beak変形をなるべく避けるため鼻翼軟骨の頭側切除や軟部組織の適切な除去を行うことがあります。
また、同時にプロテーゼの挿入により、鼻筋から鼻先までをまっすぐに整えたり、術後に段差の部分にヒアルロン酸を注入することもpolly beak変形の解消に有効です。